2008年1月20日

「もう 終わりにしませんか?『京都市内高速道路』」と題する公開質問状に対する回答書

Filed under: 岡田登史彦の政策提言の背景・考え — admin @ 2:26 AM

 上記の質問状に対して、下記の通り回答しましたので、みなさまにお知らせします。

1.回答:基本的考え方
 
 わたしは、京都市内高速道路建設に基本的に賛成するものです。

 その考えの主たる理由は、
①都市としての経済的利便性が増すこと、
②市内を通過するだけの車が利用しやすくなり渋滞緩和の一助になること、
③低速走行よりも適正な高速走行の方がCO2削減効果が増すものと考えられること、
④パークアンドライドの送迎用バスの利便性が増すこと、
⑤現在は都市間競争の時代ですが、各都市は競争に勝つための都市としてのインフラ整備が必要と思われること
等です。

2.「財政負担の問題から」との質問に対する回答

 京都市の財政は大変厳しい状況にあります。そのような厳しい状況にあるため、経費の支出には総合的見地から優先度を決める必要があります。この政策実施に対する優先度の決定に際して、わたしは、高速道路の建設費用負担額が現状の京都市の財政状態からすれば巨額であり、その負担に財政が耐えられないことと、より緊急度の高い政策があり、相対的に高速道路建設の優先度は劣後すると思っています。ただし、中止や凍結ということではありません。

 なお、わたしの緊急度の高い政策として、中小企業に対する対策があります。その理由は、京都経済の現状認識として、中小企業・中小商店・自営業者等が大変厳しい経済環境におかれているということです。その結果として廃業や失業された方も多く緊急に支援対策が必要であると考えています。これに対応するべく「京都版ニューディール政策」と称して100億円規模の緊急経済支援対策を実施したいと思っています。

3.「京都市の環境・まちづくりの立場から」との質問に対する回答

 「まちづくり」の立場からいえば、京都市の経済活性化には、高速道路は欠くべからざるものとの認識をしていますので、基本的には高速道路の建設には賛成です。
 また環境面での指摘で、高速道路は大量の車を呼び込みするとのことですが、同様に大量に市内から車を掃き出しもします。なにもしなければ、市内に車が渋滞し環境汚染することは間違いないと思います。単純に高速道路を建設する、または、建設しないという論議だけで、この幅広い問題点が解決するとは思われません。

4.「地球温暖化防止の立場から」との質問に対する回答

 質問状にある地球温暖化防止に寄与する交通政策は「公共交通の充実」とこれに連携した「歩いて楽しいまち・京都」との考え方には、全く異論ありません。わたし自身もおなじ考えをもつ一人です。
 わたし自身は、六地蔵・天神川間の地下鉄網をそれぞれに南や西の方に伸ばし一周する大循環公共交通網の建設の構想を持っています。その延伸される路線の形式が、地下鉄になるのか、LRTなのか、モノレールなのかは、これから専門家の皆さんが審議会等で検討していただき結論を出していただけれるものと了解していますが、出来るだけ建設費の低いもので完成できればと考えています。
 このような構想を持っていますので、高速道路建設か、大循環公共交通網の建設かという二者択一であれば、「公共交通の充実」としての大循環公共交通網の建設に軍配を上げたいと思います。ただし、この結果をもって高速道路建設に反対という訳ではありません。

以上
岡田 登史彦


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